海外からの公立高校受験、3つの成功の秘訣(Aさんの場合)
こんにちは、海外在住子女専門国語塾のジョンソン綾です。
「のびのびと海外生活を楽しみながらも、帰国後の進路を見据えて、しっかり実力を身に付けていたい」そんな希望をもつ小中学生のお子さんの、すべての教科の基礎となる国語力を伸ばすべく、一緒に国語の授業をしています。
超少人数の塾コースと、マンツーマンの家庭教師コースとを、塾長自らが担当しております。
お父さまの海外駐在に伴い、小学5年生からアメリカに住み始め、中学2年生の2月に本帰国をしたAさんが、先日、地元の公立進学校に合格した理由について教えてくれました。
今日は、私の解釈も含め、彼がアメリカ滞在中に、どのように学習を進めた結果、進学校合格まで辿り着いたのかについてお話ししたいと思います。
1 海外在住時から、国語だけは高いレベルを維持していた
初めに、Aさんのバックグラウンドをお話ししておきますと…
彼は、小学5年生からアメリカはテキサス州に住むようになりました。日本に住んでいたときの成績は、本人曰く、「中の上から下をうろうろ」していたそうです。
特に、国語は、これといって得意だったわけではなく、好きだったわけでもなく、むしろ、「どう答えていいかよく分からん」からできたらやりたくないと考えていたそうです。だから、のびのび進学塾じょんじょんのことをお母さまから聞いたときは、正直、あまり気乗りがしなかったそうです。
お母さまは「せっかく海外に住めるチャンスなんだから、ここでの生活をしっかり楽しんでほしい。」「色々なことを調べた結果、日本語での読解力・論理的思考力だけは伸ばしておいた方が良さそうだ。」「そして、作文力も伸びたらもっと最強!」とお考えだったため、じょんじょんにお問合せをしてくださいました。
Aさんとお母さまとの認識には、多少の隔たりがあったそうですが、結果的にこの選択がご家族にとってとても良かったと後でお話しされていました。
そんなこんなでじょんじょんに通い始めたAさん。塾長の第一印象は「優しそう」だったそうですが、授業が進むにつれ、「授業中にボーッとする暇がない」「1言うと、3くらいの質問が返ってくる」と感じるようになったそうです。
私自身、「どの子にも、素晴らしい力が眠っている」「子どもは、自ら引き出した答えは、一生の知恵となる」と信じているため、授業中には、さまざまな質問(授業用語では「発問」といいます)を投げ掛けました。
のびのび進学塾じょんじょんの授業は、一人のカリスマ講師が、ひたすらしゃべり続ける授業ではありません。教えることは端的に教え、その子に合った発問を投げ掛けることで、子どもが自分の力でしっかり考える授業です。
そんな中で、Aさんは、物語文や説明文、さまざまな文章を読み、その内容について論理的に考えることを重ねていった結果、日本にいるとき以上に国語力が伸びていきました。
本帰国後、初見の文章を読んでも、「このエピソードは、思春期の主人公の戸惑いを具体的に表現したものだな。」「この選択肢は、『AだからB。』と言っているけど、因果関係は成立しないから違うな。」「この選択肢は、本文の内容を、別の言葉で言い換えただけだから、当たりだな。」などと、冷静に分析していたそうです。
また、他教科においても、彼の論理的思考力は、大いに発揮されました。
例えば、社会では、「教科書を初めから終わりまで3回読む」という学習法をしてみたそうですが、歴史上の出来事と前後の因果関係を考えながら読むことができたため、スッと心に入ってきたと話していました。
私はというと、Aさんの話を聞いて、ますます国語の重要性を感じ、身の引き締まる思いでした。
2 通信教材を通して、学習内容になるべくついていっていた
Aさんのお母さまとお父さまは、「せっかくの海外生活。ここでしか味わえないことをたくさん楽しんでほしい。それが、彼の人生の肥やしになるのだから。」とお考えの方でした。
国語だけは伴走者が必要だと考え、弊塾の門を叩いてくださいましたが、算数をはじめ他教科については、「現地校で重複する内容も多いし、通信教材で補っていけばいい。」と考えられたそうです。
帰国して、日本の中学校に通い始めてしばらく経った頃、江戸時代の参勤交代について授業で習ったそうですが、「あ、これ、進研ゼミで見た気がする」と思い出したそうです。
そして、授業が進むにつれ、「そういうことだったのか!」と、改めて納得感をもって、理解することができたそうです。
Aさんのように、海外に住んでいるときは、きっちり100%理解していなくても、学習内容にふれておくことはとても大切なことです。
特に、理科や社会科は、小学校で学習した内容を、中学校でより厚く肉付けしていきます。そのため、全く知らないところから入るより、「なんとなく見聞きしたことある」ところから入った方が、断然、頭に入ってきやすくなります。
そこで、おすすめなのが、進研ゼミです。さすがは、長年、紙上での子どもの教育に情熱を捧げてきた会社さんだけあって、言葉や絵、図の使い方がとても分かりやすく、子どもの思考回路によく寄り添って作られています。
ただ、小学生の頃のAさん自身は、「自分でやる範囲を決めて自主的に取り組む」というタイプではなかったため、じょんじょんの宿題の一部として、私も伴走しながらコツコツとやっていたことを付け加えておきます。
また、ベネッセさんからは1円もいただいておりませんが、いちベネッセファンとして進研ゼミを推していることもお伝えしておきます。
ともあれ、通信教材を通して日本の学校の学習内容にふれ続けたことが、中2の2月に帰国したAさんも、中学校の学習内容に入っていきやすかったのだろうと、私は考えています。
3 「海外在住」を思い切り活かしながら、楽しんでいた
(トウモロコシの身を削いでいます。私も、初めて経験しました。)
現地校では、小学生のうちは宿題がなかったものの、中学生になってからは宿題が出るようになり、平日の、家庭での学習時間が増えていきました。
けれど、Aさんは補習校に通うことはしなかったため、土日は、春はサッカー、冬はアメフトなどと、いろいろなスポーツを楽しんだり、地域のイベントに参加しまくったり、現地校の友達と遊びまくったりと、とても充実した日々を過ごしたそうです。
渡米当初は、英語がうまく話せなかったAさん。お休みの日に、友達と遊ぶようになったあたりから劇的に英語力が伸びていったと、お母さまがお話しされていました。
その時々で楽しめることは異なります。それを上手に、思い切り楽しんできたからこそ、Aさんは、日本へ帰国してからうまく「受験」モードに切り替えることができたのではないかと思いました。
まとめ
以上、本帰国後、ググッと大きくあと伸びをして、公立進学校合格という快挙を成し遂げたAさんの成功の秘訣について、私なりの考えを述べてきました。
海外在住時から国語だけは高いレベルを維持していた、通信教材で日本の学習内容にはふれ続けていた、現地での生活を思い切り楽しんでいた。この3点が、Aさんの帰国後の学習に大きく寄与したのではと思います。
子どもたちが、その子らしく、のびのびと育っていくことが、私の願いです。そして、それが、その子の未来をより明るく照らすことになると信じています。
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