海外で、読解力を伸ばすには(低学年編)

学生時代、「国語はセンスだ!」と聞き、それを鵜呑みにしていた私。
そのセンスがなかったため、当然、国語の成績はあまり良くありませんでした。
けれど、そんな子どもの頃の私に伝えたい、「国語はセンスじゃないよ〜!!」と。



とは言え、ここは、日本語砂漠…。長女の学校には、日本人も、日系アメリカ人も、長女ただ一人という状況です。
たとえ周りの環境がそうであっても、日本語での読解力が身に付けられないわけではありません。
今日から3回に渡り、現地校に通いながらも国語の読解力を身に付けるために押さえたいポイントを、学年別にお伝えしたいと思います。
今日は、第1回目の低学年編です。

本日は、小学校低学年編。1、2年生の読解でキーとなるポイントは3つです。

1 物語の設定をとらえる。

2 物語の場面をとらえる。

3 登場人物の特徴をとらえる。

以上の3つが、2年生が終わるまでに身に付いていると、帰国後、ずっと日本の学校に通っていた子たちと比べることがあっても、かなりいい感じに読解力が伸びているととらえていいと思います。



1 物語の設定をとらえる

一言でいうと、そのとき読んでいるお話は、「いつ、どこで、だれが」出てくる話かをきちんとつかむということです。
例えば、1年生の「くじらぐも」。


いつ… 4時間目に体操をしているとき。
どこで… 運動場で。
だれが… 1年2組の子どもたちと先生、くじらぐもが。


というように、どの物語にも設定があります。まず、それをとらえることが大切です。物語の初めに出てくることが多いので、そこをお子さんと注目してみるといいです。




のびのび進学塾じょんじょんでは、教科書の挿絵を参考にしながら、たとえ、1年生であっても「どこにその記述があったのか」という根拠を大事にしながら授業を進めています。
なぜなら、「なんとなく」や「自分だったらこうだから」では、読解力は伸びないからです。
「いつ?」「どこを見てそう思ったの?」といった、具体的な記述を問うことで、子どもの思考を深める質問を繰り返しながら、子どもが自ら気付くことのできるようトレーニングを重ねています。




2 物語の場面をとらえる

物語の設定をとらえたら、次は、どんな場面なのか読み取ります。
場面とは、物語の中に描かれている一つひとつのまとまりのことです。



例えば、1年生の「おかゆの おなべ」。
一つ目のかたまりには、これは、貧しいけれども心の優しい女の子のお話であると、物語の設定が書かれています。
二つ目のかたまりは、女の子が森でおばあさんに不思議な鍋をもらった場面が、
三つ目のかたまりは、女の子がうちでお母さんと鍋を使ってみた場面が… というように、それぞれの場面に起こった出来事をまとめる力を低学年では、伸ばしたいです。



それを書く力もいずれは身に付けたいものですが、書くのを嫌がるお子さんでしたら無理に書かせず、お子さんが口で言った言葉をそのまま繰り返し、言語化できたことを認めてあげてくださいね!!


3 登場人物の特徴をとらえる

物語の設定や場面をとらえられたら、登場人物の特徴をとらえます。
この一連の流れを、低学年のうちに身に付けることができると、とても国語がおもしろくなります。
登場人物といっても、人間ではなく、動物や植物などのこともあります。
以下の点に注意して読むと、それぞれの登場人物の特徴をとらえることができます。

・ 年

・ 性別

・ 性格や外見

・ その人物の周りの人や状況

・ 家族構成 などです。


登場人物の特徴も物語の初めに描かれていることが多く、そこから読み取れます。
じょんじょんでは、慣れてくると、登場人物の言動から性格を考えることができる子が増えます✨
低学年でそこまで行けたら、読解力がかなり高い方だと言ってもいいでしょう。

まとめ

今日は、現地校に通っていても、国語の読解力を伸ばすコツ、低学年編でした。

1 物語の設定をとらえる。

2 物語の場面をとらえる。

3 登場人物の特徴をとらえる。

の三つが、低学年のうちにできると、長文読解がますます楽しくなります。
お子さんに読み聞かせしているとき、お子さんが音読しているときなど、ぜひこれらをお子さんに質問してみてくださいね!!
それがすぐにできなくてもいいんです。
楽しみながら何回もこういうやりとりを続けていくと、コップの水がいつか溢れてくるように、子どもの心に腑に落ちるときがいつかやって来ます。
子どもの読解力が伸びてくると、ますます色々なお話を読みたくなり、さらに読解力や語彙力がまた伸びるといった幸せな循環が起こります。
お互いに、海外での子育て、楽しみましょう!!

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