長女を補習校に通わせなかった3つの理由

我が家は、長女が年長になった年の4月に渡米をしました。家の近所には日本語補習校があり、私も5・6年生の複式学級担任として勤め始めたにも関わらず、補習校には通わせませんでした。
その理由は、大きく3つあります。


1 心の安定のため

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(渡米直後の写真。
まだ年長さんだったのに、新生活にがんばって適応していきました。)




一つ目は、長女の心の安定を大事にしたかったからです。



彼女はどちらかと言うと、人前ではキチンとしっかりしていたい真面目なタイプです。また、変化に適応するのにも、多少の時間が掛かるタイプです。
そんな彼女ですから、週5日間フルで現地校の学習をした後、もう1日、補習校の授業に参加し、たくさんの宿題をこなすのは、彼女の元気を奪ってしまうのではないかと考えました。



子どもにとって、現地校での生活は、その子の人生の多くの部分を占めます。
だからこそ、そこでの生活が幸せなものであってほしい。自分のもてる力をフルに出して頑張れる気力をもっていてほしい。



そう願って、土曜日に補習校に行くという選択肢は、当時の我が家にはありませんでした。
そして、あれから2年間が経った今、現地校にも慣れ、友達もでき、生き生きと授業に取り組んでいる姿を見ると、あのときの選択は正しかったのだと思えるようになりました。




2 日本のことは
    
    日本でやれば良い



二つ目は、「日本の学校行事は、やりたいとき・やれるときに経験すればいい。」「日本人の友達は、日本に帰ったときにできればいい。」と考えたからです。




運動会や書道体験、節分など、補習校の日本らしい行事に教師として参加し、子どもたちが楽しそうに参加しているのを見て、母親としては「あぁ、我が子にもやらせたかったなぁ。」と何度も思いました。
けれど、同時に、彼女が望めばきっと、そういった体験は何歳になってもできるだろうなぁと思いました。
また、お母さんとして、近所のお母さんたちと協力してそういう行事をホストすることもできるだろうなぁとも思いました。




ですから、日本らしい行事に参加させたいという願いはもちつつも、それが「補習校でなければできない」という考えはもっていませんでした。
また、「日本人の友達と、日本語で笑い合う経験を日常的にさせたい」という願いももっていましたが、「それは、日本に帰ったときでも十分できるな。」「じょんじょんでは、授業中によく笑いが起きているからまぁ、いっか。」と思い、補習校には通わせませんでした。






3 学習のツールは
    
     いろいろある


三つ目は、子どもの発達段階を踏まえて、読解力・発信力(作文力)・語彙力をふくめた、総合的な高い国語力を育てることを狙うなら、私と一緒に学べばいいと思ったからです。




私は、静岡県の小中学校に14年半ほど勤務しました。
その間には、教育委員会から依頼され、新学習指導要領実施に先駆けて県版カリキュラムを作ったり、100人以上の先生方をお招きして公開授業を行ったり、中核教員として先生方の研修を担当したりしてきました。
来る日も来る日も尽きない実践の中で、たくさんの失敗もしてきました。
それ以上に、たくさんの子どもたちの「分かった!」「初めて知った!」「おもしろいね!」にも出会ってきました。



1週間に23時間ほど授業を担当していたので、1年間では805時間もの授業をしていました。
それを14年半。それにプラスして、授業準備や振り返りの時間を数え切れないほど取りました。
「寝ても覚めても」とはこのことを言うのだろうなぁと思います。
ですから、「補習校にお勤めのどの先生よりも、今まで授業のことを考えてきた」という自負があり、「まぁ、私が長女の国語学習をアシストすればいっか。」と思っていたんです。




今の時代、有り難いことに、日本の通信教育の海外受講ができたり、プロの先生の授業をオンラインで観られたりと、とても恵まれているなぁと感じます。
進研ゼミさんの、どの子にもわかりやすい言葉や図表選びには、教育のプロとして学ぶことがたくさんあります。
また、Youtubeで見るその道のプロの先生方の言葉選びには、「こう言えば、子どもたちにもっと理解してもらえるのか!」とうなることが数多くあります。
のびのび進学塾じょんじょんは、教師が国語教育のプロであると同時に、海外での生活者であり、日本と海外、どちらの教育事情にも精通しているのが特徴です。
また、カリスマ講師が一方的にしゃべり続ける授業ではなく、子ども自身がもっている知識や経験を引き出しながら、新たな知を授ける対話交流型の授業をしています。
ヒトは、自分自身で導き出した答えや知識は、納得感をもっているため、一生忘れることのない知恵として持ち続けることができます。
だから、じょんじょんの授業は、「教科書の本文の意味が分かるだけでなく、別の物語を読むときのヒントを自分で得られる」と話してくれる高学年のお子さんもいます。



まとめ

「心の安定を優先した」「日本のことは日本でやろうと思った」「学びのツールはいろいろある」以上の3点が、長女を補習校に通わせなかった理由です。
今の時代、有り難いことに選択肢はたくさんあります。
それぞれのお子さんに合った良き選択肢が見つかりますように。そして、どの子も、自分らしくのびのびと成長していきますように!!

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