海外駐在中の小学生、効率よく漢字を覚える方法3選

海外に住んでいると、さっぱり見なくなるものの一つに漢字があります。
日本にいれば、テレビ、看板、学校からのプリント、おたよりなどと、意識していなくてもたくさん目に入ってきます。
ところが、海外に住むお子さんの目に入る漢字と言えば、本からくらいなものでしょうか。




小学校卒業までに、1026字もの漢字を、日本の小学生は覚えます。
高学年の漢字を学習すると、新聞の漢字の多くが読めるようになったり、高校入試で出題される漢字が書けるようになったりします。
低学年の漢字は、他の漢字の基礎となるものが多く、中学年の漢字は、3・4年それぞれで、1年生で学習する漢字のおよそ2.5倍の量を習うなど、どの学年においても、漢字学習は、総合的な国語力を伸ばすために、必要不可欠となります。
そこで、今日は、海外在住の小学生でも、漢字を覚えるためのテクニック3つをご紹介します。

1 たくさん目に入るようにする




皆さんは、渡米前と渡米後では、読める英語の言葉は増えましたか。
英語が得意だった方もそうでない方も、おそらく渡米前より現在の方が、読める単語が増えたかと思います。
それは、英語を目にする機会が格段に増えたことと、生活に必要なため英語に意識が行くことが大きく増えたことに理由があります。




人間にはもともと「何回も目に入るものは、なんとなく気になるようになる」という性質があります。
冷蔵庫のドア、キッチンの水回りの壁、リビング…
子どもが1日に3回以上行く場所で、子どもの目の高さと同じ高さの場所に漢字ポスターを貼ることをおすすめします。
子どもの行動範囲内にあり、ふとしたときに目に留める機会が増えてくると、自然と覚えられる文字が増えます。
また、漢字に心を寄せる瞬間は、漢字表がないときよりも確実に増えることでしょう。



話を戻しますと、人間は、目に入らないものは、意識するのがとても難しい生き物です。
だからこそ、それを逆手にとって、たくさん目に入るようにしてしまえばいいというのが私の考えです。
また、それを意識的に見るようにするために、「力と刀って、すごく似ているね!」「牛と午って、意味が全然違うのに、書くとなるとほとんど同じだね。どこが違うんだろう?」と声を掛けてみるのもいいと思います。
ただし、子どもにとってうざったくならない程度にほどほどに…。




もちろん、それだけではなく、日本語の本を読むことも継続して行いたいものです。
もちろん、読めない漢字があってもいいんです。
読めるところを読んでいくと、読めない漢字があっても、なんとなく文脈から「こんなことを言っているんじゃないか」と予想ができるようになります。
そういった、「慣れ」が、海外在住小学生には、特に重要になってきます。






2 漢字ドリルをやるなら、1冊を何回もやる


もしお子さんが漢字ドリルをやるならば、あれこれ手を出すよりも、その子の学年に合ったものを選んで繰り返し行うことをおすすめします。
分からなかった問題を復習し、その1冊が完全にマスターできたら、次へ… という風に進んでいくといいかと思います。




ただ、のびのび進学塾・じょんじょんでは、漢字ドリルは扱っておりません。
というのも、漢字ドリルを一人で嬉々と取り組むお子さんには、なかなか出会ったことがないからです。
もちろん、そういった作業を楽しめるお子さんもいます。また、新出漢字を学ぶことそのものに喜びを感じるお子さんもいます。
そういうお子さんたちにとっては、漢字ドリルはとても素晴らしい教材だと思います。




しかし、じょんじょんに来るお子さんの多くが「漢字を楽しく学びたい。」「もっと効率よく学びたい。」という希望をもっています。
そのため、じょんじょんでは、読み方を覚えてから書き方を覚えるという2段階ふんだ後で、より効率よく漢字を覚えられるようオリジナルの漢字プリントを使用しています。
生徒さんたちからは、「お母さんと競いながら覚えるから楽しい。」「日本にいたときより、短い時間で覚えられる。」と好評をいただいております。




3 成果を見える化する



なぜ、スマホやテレビのゲームは、あんなに子どもから大人までハマると思いますか?
その理由の一つは、ゲームは短いサイクルの中で、自分やキャラクターの成長が目に見えるからです。
ステージをクリアしたり、レアアイテムをゲットしたりするなど、ゲーム内には、私たちが成功体験を手にできるさまざまな仕掛けがあります。
そういった成功体験が、ゲームをする人に満足感をもたらし、もっと強くなれるよう時間を費やし、さらにハマっていく… というサイクルです。




一方、勉強は、短期的に成果が見えることばかりではありません。むしろ、継続して行うことが大切となるものです。
しかし、ゲームで得られる「自分の成長が目に見える」ということを、漢字学習にも生かすことができます。
どのようにするかというと、漢字ポスターにある、自分が読み書きできるようになった漢字から、気持ちよく黒マーカーで消し去っていく方法です。




これは、大人になってから漢字を学び始めた私の夫が、2年ほどで、漢字検定準1級ほどの実力を身に付けることができた学習法です。
私の感覚的なものですが、この「成長を記録する」という行動、男の子にハマることがとても多いように感じます。

まとめ

海外に住んでいると、子どもたちが漢字を学習することの必要性を感じる機会がぐぐぐぐっと減ってしまいます。
そんな中で、「帰国したときに役に立つから!」という論理は、今その瞬間を生きることが得意な子どもたちにとってはなかなか伝わりにくいものです。
漢字が自然と目に入るよ羽にしたり、学習の成果がしっかり目で見て分かるようにしたりなどと環境を整えることで、漢字学習は、苦行ではなく、楽しいものへと少しずつ変わっていきます。
私たち親も、長い目で見守っていきましょう( ´ ▽ ` )



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