海外で作文力を高めるコスパのいい方法

海外に住んでいると、なかなか日本語を書く機会もありません。
そんな中でも、作文力を高める方法があります。
それは、親子で交換日記をすることです。




ある子が、朝早くから出掛けていくお父さんに手紙を書きました。
それを読んで喜んだお父さんから返事が来ました。
それが嬉しくて、その子はまたお父さんに手紙を書きました。
そして… と繰り返していたそうです。




それがいつしか、親子での交換日記になっていったそうです。
彼女は、文章を書くことに抵抗がなく、文章そのものも、同じ学年の他のお子さんと比べても、文章の長さも質もとても素晴らしいものでした。
「継続は力なりとは、このことだな。」と、彼女から教えてもらいました。




お父さんへの手紙は、無理やり書かされるわけでもなく、ただ単にお父さんからの返事が嬉しくて続けたそうです。
交換日記になってからは、あまり書きたくない日もあったそうですが、そんな日は1行だけ書くなどしたそうです。




彼女の一例からだけでなく、私は、親子での交換日記をオススメします。
親子での交換日記には、「好きな人に、自分のことをもっと分かってもらいたい」という人間の自然な欲求を満たす仕掛けがたくさんあります。
もともと、文章を書くということには、「読み手がいること」「その読み手に、自分の思いや考えを伝えること」が目的として組み込まれています。
手紙や交換日記には、どちらも、顔の見える読み手がいて、しかもその人は、自分のことを理解してもらいたいと思えるくらい好きな人です。
だから、私は、海外でなかなか日本語にふれる機会の少ない子どもたちには特に、親子での手紙交換や交換日記を勧めています。



ただし、条件が一つだけあります。それは、お互いに楽しみながらやることです。
交換日記が叱る材料になってしまったり、親子の仲が険悪になってしまったりするのは、本末転倒だと思います。
叱られながらやると、子どもはそれを嫌いになり、ますます自発的にはやらなくなってしまいます。
また、「せっかくだから日本にいるおばあちゃんに書かせよう!」と思っても、子ども自身がおばあちゃんのことをあまり好きでなかった場合は、それはやめた方がいいと思います。




「書けても書けなくてもいい。」「うまい・下手じゃなくて、子どものことをもっと良く知る材料になればいい。」くらいのおおらかな気持ちで、親子での交換日記を一言ずつ始めてみることを、私はとてもお勧めしています。
それが、子どもの作文力向上につながるだけでなく、親子の楽しい幸せな思い出になることを願っています。




〈 FYI 〉
じょんじょんでは、私から子どもたちへ、毎月一筆箋で手紙を書いています。
初めからお返事をくれる子もいれば、数ヶ月ののちに、自分から「書きたい」と言って書いてくれる子もいます。
子どもたちとの手紙の交流により、温かい気持ちになり、明日への活力をもらっています。ありがとうございます。

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